健康と身体」カテゴリーアーカイブ

痔瘻根本治療体験記 その7

入院五日目~九日目

その後は、だいたい同じようなことの繰り返しとなる。朝昼晩と食堂で食事をし、一日一回医師の診察を受け、風呂に入って寝る、それ以外はひたすら退屈との戦いである。

自分の場合、酷い痛みがなかったのでなおさら退屈だった。おかげでKindleで買っておいた『鬼滅の刃』と『進撃の巨人』を既刊分全部読破しちゃったよ。紙の本だとけっこうな重さと嵩を食うけど電子本だと何十冊あろうととタブレット1台だけなのは便利だね。

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痔瘻根本治療体験記 その6

入院三日目

1:00頃、目が覚める。
熱い感じの痛みがあり、頓服薬を飲んだ。
眠れないのでスマホをいじって気を紛らわす。

4:00頃、また寝る。

6:00起床。痛みはあるが我慢できないほどではない。

6:30、看護師が病室にやってきて着替えさせてもらう。実は手術直後にアソコに排尿のためのカテーテルが入っていたのだが、それも抜いてもらった。これ以降は自分でトイレまで行って排泄しなければならない。今日は安静にしていなければならないが、トイレまで歩くくらいならOKとのこと。

7:00に朝食。割と普通の食事。今日は病室まで運んできてもらったが、明日からは食堂で食事する。

8:00頃から点滴。タブレットで事前にダウンロードしていた映画「バトルシップ」を視聴していたら点滴が無くなっているのに気付いて慌ててナースコール。

12:00昼食。ちょっと量が多い。

15;00、主治医による診察。といっても傷口を目視しただけ。特に問題なし。

ここまで酷い痛みはない。ベッドの上で肛門が圧迫されるような座り方をすると痛いけど、円座クッションがあると大丈夫。

18:00、夕食

あとは特になし。

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痔瘻根本治療体験記 その5

入院二日目 手術当日

何回か夜中に目が覚める。

寝る前に二種類の下剤を飲んだものの便意は一向にこず、もしこのまま便が出なかったらどうなっちゃうの? と不安に思っていると、夜4時ごろにトイレに行きたくなり、無事(?)下痢便を出す。

朝7時、病室で朝食を摂る。献立はロールパン、コンソメスープ、野菜ジュースだけの簡素なものだ。手術当日の食事はこれだけだ。

しばらく後、部屋に看護師がやってきて、下剤で空っぽになったはずの腸をさらに奇麗にするために浣腸をする。最低5分は我慢して出すように言われたが、1分も持たずに便意がきてトイレに駆け込む。

その後、内視鏡による大腸検査を受ける。大腸に便が残っていないか確認するためなのだそうだ。モニターで自分の腸の中を見るなんて妙な感覚だが、その途中で腸のひだにポリープのような物が見つかった。今回は何もしないが痔が完治した後に案内を出すので、その時に詳しく調べましょうと言われた。

大腸で見つかったものは気になるものの、今は目の前の手術に集中だ。検査室から病室に戻ると手術着に着替える。

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痔瘻根本治療体験記 その4

入院当日

入院は10日間の予定で、10日分の着替えやらなんやらを持っていかなければならない。入院なんて初めてのことなので何を持っていけばいいのかわからない。新型コロナウィルス感染防止のため原則面会禁止なので家の者に後から持ってきてもらうこともできないので、とりあえず必要だと思った物を旅行カバンに突っ込み、マイカーで病院に向かった。

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痔瘻根本治療体験記 その3

入院まで

痔瘻の根本治療には手術しか方法はない。膿の通り道となった管を取り除き、細菌の侵入口を閉じなければならない。それしか手段が無いのなら覚悟を決めてやるしかない。手術に伴い入院も必要となる。最初に受診したクリニックでは入院施設がないため別の病院へ行かなければならない。いちおう提携している肛門専門病院を紹介してもらったが私は迷った。

ネットで検索したところ自分が住む愛知県には肛門専門病院がいくつかある。特に有名なのは名古屋市にあるN病院(紹介してもらったのはこっち)と豊田市にあるI病院。距離的には名古屋が近いのだが、移動時間的には豊田の病院のほうが近い。ホームページはN病院はお堅い感じだけど、I病院は明るい雰囲気。ネットの口コミではI病院の評価が高い。うーんこれは……I病院にお願いするか?

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痔瘻根本治療体験記 その2

肛門科受診

その病院は肛門専門の病院というわけではなく外科や内科を併設している個人クリニックだった。待合室はお年寄りや子供を連れた母親といった人達が多めで普通の個人病院といった雰囲気。そんな中、受付で恥を忍んでお尻を診てもらいたいことを言い、問診表を書いて持つこと1時間弱、診察室に呼ばれた。

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痔瘻根本治療体験記 その1

「痔」とは肛門とその周辺に関わる疾患の総称で、日本人の3人に一人は痔で悩んでいるという。

痔には主に三種類の病状があり、それぞれ「痔核」「裂肛」「痔瘻(じろう)」と呼ばれている。

「痔核」とはいわゆる「イボ痔」で、イボ状のできものが肛門の内部または外側に出来て排便時に脱出したり、痛みを伴うこともある。

「裂肛」は「切れ痔」のことで、便秘などが原因で肛門の粘膜が破れ、出血や痛みを伴う。便秘になりやすい女性に多いらしい。

「痔瘻」は「あな痔」と呼ばれることがあるらしい。直腸と肛門の境目にある歯状線という部位のくぼみに大腸菌などの細菌が入り込み、感染した部位が炎症と化膿を引き起こし、溜まった膿を排出するためにトンネルを形成してしまう病症。長期間放置していると極稀に癌化することもある。下痢しやすい男性に多い。

詳しくは以下のサイト等を参照してほしい
http://www.e-zi.net/
https://www.borraginol.com/knowledge/

さて、なぜいきなりこんな解説をしだしたかというと、実は私もはばかりながら痔になってしまったからだ。しかも上記三種の中で一番厄介な痔瘻になってしまったのだ。

痔は肛門という恥ずかしい部位の病気なので、なかなか人には言えない……どころか病院にも行きたくない……さらにドラッグストアでボラギノールとかの市販薬を買うのも恥ずかしい、という人もいるのではないだろうか。まあ、自分もそんな感じだったのだが、いよいよ切羽詰まって肛門科の病院に行き、実際治療を受けてみるともっと早く受診していれば良かったと思った。なので痔で悩んでいる人のために、痔(特に痔瘻)の治療とはどんなことをするのか、自分の経験をブログに残しておこうと思う。

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