痔瘻根本治療体験記 その3

入院まで

痔瘻の根本治療には手術しか方法はない。膿の通り道となった管を取り除き、細菌の侵入口を閉じなければならない。それしか手段が無いのなら覚悟を決めてやるしかない。手術に伴い入院も必要となる。最初に受診したクリニックでは入院施設がないため別の病院へ行かなければならない。いちおう提携している肛門専門病院を紹介してもらったが私は迷った。

ネットで検索したところ自分が住む愛知県には肛門専門病院がいくつかある。特に有名なのは名古屋市にあるN病院(紹介してもらったのはこっち)と豊田市にあるI病院。距離的には名古屋が近いのだが、移動時間的には豊田の病院のほうが近い。ホームページはN病院はお堅い感じだけど、I病院は明るい雰囲気。ネットの口コミではI病院の評価が高い。うーんこれは……I病院にお願いするか?

10月初め、とりあえずI病院で受診してみることにした。

診察開始時間の9時ごろに到着するようにマイカーで家を出発。30分程度で到着。こんなに早く着くのは自宅も病院も高速道路のインターチェンジ近くにあるからだ。これが距離的には遠いけど時間的には近いカラクリだ。名古屋の病院は電車バスを乗り継いで1時間程度かかるのだ。

待合室はかなり広く、待っている人はけっこう多い。肛門科専門だからここにいる人は全員痔なんだよな。なんか不思議な連帯感を感じる。部屋はパーテーションで男女が区切られていて、女性患者が男性患者にジロジロ見られるなんてことがないよう配慮されている。

1時間ほど待って看護師による問診。症状とこれまでの経緯を説明する。

すぐに医師による診察。切れ痔がある事を指摘されて首をかしげる。うん?痔瘻じゃないの? 診断結果は「裂肛痔瘻」だった。慢性的な切れ痔があってそこからバイ菌が入り、膿んでしまっているとのこと。子供のころに切れ痔になったことがあるけど、大人になってからは言われるまで切れ痔の自覚なんて全くなかったのでちょっと面食らってしまった。とはいえ、やはり手術でしか根治は無理とのこと。有無を言わさぬ感じで入院と手術を勧められてしまった。まあ、そのつもりで来たんですけどね。

その後、事務方のスタッフから入院の案内を聞いた。病室が空いているのは10月末頃と11月中旬頃、それ以降は来年になってしまうとのこと。12月は年末年始の休みを利用して入院する人が多く、もう空いていないらしい。先生からはなるべく早くやった方がいいと言われたがどうするべ。名古屋のほうの病院にも行ってみて……いや、違う病院で何回も診察してもらうのもけっこうしんどい。なんせそのたびに肛門を晒さなければならないからな。もう決めてしまおう。

ということで10月末ごろから10日間入院し、痔瘻の根治手術を受けることになった。

入院当日までに入院前検査や診察のために2回ほど通院したが特に書くこともないので割愛。

つづく

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