Nikon D800 雑感

■3630万画素
3630万ピクセルという高画素がD800の売りである。
高画素であることのメリットってなんだろう。まず思いつくのは精緻な解像性能だ。細かいところまでクッキリ写る。画素が多いから当然といえば当然といえよう。あと、トリミング耐性が高いということ。画像の一部を切り取っても充分な画素があるから画質の劣化が少ないというわけだ。
――そして、
D800で試し撮りをした後、家で画像のチェックをしていると、あることに気が付いた。ブレたりピンボケした写真を除いて、どの画像にも不思議な立体感のようなものを感じる。それは画像を縮小しても感じるから面白い。こんなことは他のカメラでは経験したことがない。なぜなのだろう? 思案してはたと気が付いた。D800のセンサーは狭い範囲であっても多くの画素で細かく滑らかに光を捉えている。つまり画素の少ないカメラでは無視される微妙な階調をD800はしっかりと記録しているのだ。それが「不思議な立体感」として感じられるのではないだろうか――そう、これこそが高画素のメリットではないだろうか。
これはちょっと突き詰めて検証してみる価値があるかもしれないね。
■色彩
ニコンの標準的な画質設定は伝統的にコントラスや色味があっさりめなので、くっきりはっきりな画が好きな自分としては、この点についてはちょっと不満がある。でもまあ、ピクチャーコントロールの設定をいじって好みの画像が出来上がるように調整すれば問題ないだろう。
■露出
評価測光の露出制御は若干アンダー気味のような気がする。輝度差が大きい場面では明るい部分に引っ張られる傾向にあるようだ。白トビを防ぐためなんだろうけど、OM-Dでは逆に黒潰れ防ぐために暗い部分を明るくしようとするので、露出補正をするときはOM-Dと同じ感覚で設定すると失敗しそう。気を付けねば。
■レンズ
いまニコン用に持っているレンズは、古いDタイプレンズ3本(24mm,35mm,50mm)、望遠ズーム1本(70-200mm)、DX専用レンズ1本(18-200mm)、コシナ製カールツァイス2本(25mm,50mm)の計7本。とりあえず買い増しや買い換えは考えていない。ニコンはD800の性能を引き出すには最新のレンズ群を使うことを推奨しているようだが、最新のレンズは旧型より大型化しているので、システムをできるだけコンパクトにしたい身としては食指が動かない。ぶっちゃけ古いレンズでもなんら不足はないですよ。
■DXモード
デジタル一眼レフの撮像センサーはAPS-Cと呼ばれる小さいサイズが主流で、ニコンはそれを「DXフォーマット」と呼んでいる。D800のセンサーはそれより大きい35mmフィルムと同じサイズの「FXフォーマット」なのだが、DXモードはFXセンサーの一部だけを使用してDXフォーマットと同じ画角で撮ることのできるモードだ。
DXモードにするとファインダーに四角い枠が表示されて撮影範囲を教えてくれる。D800を買う前は、ファインダーをいっぱいに使うのではなく、小さい枠でフレーミングするのはやりにくいんじゃないかと思っていたが、実際に使ってみたらそんなのは杞憂だった。むしろ「写らない部分がファインダーで確認できる」のって動体撮影でめっちゃ有利やんけ! なぜってファインダーから目を離さずに被写体がフレームに入ってくるのを予測できるからだ。DXモードだと実質焦点距離が1.5倍になるし、連写速度も上がるし、レース撮影で大活躍するんじゃね? レース撮影は引き続きD300を主力にしようと思っていたけど、D800でも充分やっていけるかもしれない。今度試してみよう。


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