マウントアダプターの誘惑

なりゆき上、いま手元にはニコンとオリンパスのふたつのカメラシステムがあるわけだが、メーカーが違うためレンズやアクセサリの互換性がない。システムの要であるレンズは高倍率の便利ズーム1本と単焦点レンズが数本という構成がいいと考えているのだが、ダブルで揃えていくとなるとけっこうなお値段となってしまう。せめてレンズを共有できて足りない焦点距離を補完できればいいのだが…………そんなささやかな願いをかなえる夢のツールがマウントアダプターである。

写真のブツはニコンFマウントのレンズをマイクロフォーサーズのボディに装着するためのアダプター。マウントアダプターは複数のメーカーからリリースされているけれど、コシナ製のフォクトレンダーブランドのものを購入した。いろいろ調べてみたらレンズ側とボディ側のマウントが両方とも金属製というのが決め手だ。他のメーカーのものはボディ側がプラスチックでなんだかやわそうなんだよね。
これでニコンのレンズをOM-Dに装着することができるわけだが、最近のGタイプと呼ばれるレンズは絞りリングがなくレンズ単体で絞り操作ができない。取り付けるだけなら可能といえば可能だが、仕組み上いちばん絞った状態でしか使えないのだ。だから実質的には絞りリングのある古めのレンズしか使えない。いま持っているレンズの中では24mm、35mm、50mmの3本が該当する。さらに、電気接点もAFカプラーもないためオートフォーカスが効かない。ピント合わせはすべて手動ということだ。撮影モードは絞り優先AEとマニュアル露出のみ対応。とまあ、いろいろと不便なことも多いのだが、まったく使えないという状況よりははるかにマシだ。
いまメインで使っているのがオリンパスのほうでニコンはレースなどのイベントでしか持ち出していない。なのでレンズを充実するならオリンパス優先だけど、マイクロフォーサーズに欲しい焦点距離がないとき、マウントアダプターがあればニコンのレンズから選ぶことができるし、サードパーティがニコン用に製造しているカールツァイスなどの高級レンズも選択肢に入ってくる。実をいえば、ほとんど使う機会のない機材を売却し、高級レンズを1本か2本買って、ニコンとオリンパスの両方のボディで活用しようと思っている。マウントアダプターはそのための布石なのである(笑)


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