WTCCとは、”World Touring Car Championship”、日本語に直すと「世界ツーリングカー選手権」、一般に市販されている車(ツーリングカー)をベースにしたレースのことだ。「世界」と銘打っていることからお分かりかと思うが、F1のように1年をかけて世界各地を転戦する世界選手権となっている。10月20~21日に鈴鹿サーキットで開催されたレースイベントこそが2012年度のWTCCの日本ラウンドだ。

ツーリングカーレースといえば、イギリスのBTCC、ドイツのDTMなんかがモータースポーツファンの間で有名だけど、日本でも10年以上前にJTCCというシリーズが開催されていた。ホンダ・シビック、トヨタ・カローラ、日産プリメーラなど街で普通に見かける車がサーキットで戦う姿がすごくカッコ良く思えたものだ。その当時、今は亡き親父がホンダのシビックフェリオに乗っており、正にそれと同じ型の車が出場していたので、よりレースを楽しめた気がする。JTCCは「レースを面白くする」という名目のもと、車の改造範囲がドンドン大きくなっていき、それに反比例するようにレース自体の魅力が薄れていった。だって、お金をたくさん持っているチームがダントツで優位になってしまい、勝つのはだいたいいつも同じクルマじゃあ、面白くなくなるわな。
そんなことよりWTCCである。
今年のWTCCに参戦しているメーカーは、シボレー、フォード、セアト、BMWの四つで、鈴鹿からはホンダもシビックで参戦。セアトは日本では馴染みがないけどスペインの自動車メーカーでフォルクスワーゲングループの一員だ。
個人的には海外の4メーカーに特別な思い入れはないので国産メーカーであるホンダを応援していたけど、今年はテスト参戦という形で本格的なワークス参戦は来年からとのこと。シビックは欧州仕様の車輌で日本では売っていない。つーかどこの仕様だろうと日本のディーラーでシビックという名のクルマは売ってないじゃん。自分の乗っている車がレースで活躍しているというのもステータスの一つだと思うので、日本でも売ってくださいよ、ホンダさん。私が買うかどうかは別だけど(笑)。
さてレースは鈴鹿サーキットのフルコースではなくて東コースだけを使用し、26ラップのレースが2回行われた。鈴鹿を象徴する立体交差やヘアピンカーブやスプーンカーブを見られないのが残念だけど、1周が短く次から次へとレーシングカーがやってきてなかなか面白かった。1レースが30分ほどのスプリントレースだから、タイヤや車の調子を見ながらチャンスをうかがう・・・なんて悠長なことは一切無し。最初から全開の全力走行、バンパーをぶつけ合いながらの激しいバトルが繰り広げられた。これなら特にひいきのチームがなくても充分楽しめるな。「格闘技レース」のキャッチフレーズは伊達じゃなかった。

来年から本格参戦のホンダ・シビック

第1レースを制したのはシボレー軍団

バンパートゥバンパーの激しいバトル

リバースグリッドの第2レースはBMWの勝利
スタート直後の動画
ところで、WTCCと併催で「スーパー耐久シリーズ」も行われていたのだが、決勝第1レースで大クラッシュがあり、ドライバーのOSAMUさんが亡くなられた。
謹んでご冥福をお祈りいたします。

OSAMUさんが運転していたフェアレディZ(20日の予選にて撮影)