★☆Peugeot 206 XT diesel 試乗記☆★ 2000/05/06 ■イントロダクション去る2000年4月29日に大阪市此花区舞洲で行なわれた「プジョー206メーリングリスト」のオフラインミーティングで、日本には正規輸入されていないプジョー206のディーゼルエンジン仕様「Peugeot 206 XT diesel」を試乗する機会がありましたのでレポートします。 「ディーゼル号」のオーナーは大阪府堺市在住の、その名もディーゼル氏・・・もちろんこれはハンドル名ですが・・・206の運転席から現れるその姿は「クマが仔猫から降りてきた」と形容されるとか、されないとか。 ヨーロッパから並行輸入した「ディーゼル号」は、GTのような何か特別な仕様かと思いきや、ごく普通のグレードだそうです。値段はコミコミ250万円だったとか。日本で売られているいちばん安い1.4リッターのガソリン仕様のXTならばコミコミ200万円で済むことを考えると、少々高い気もしますが、あくまで燃費の良いディーゼルエンジンにこだわるディーゼル氏のその姿勢に脱帽です。しかしながら、ディーゼルエンジンの燃費がいかに良かろうとも、この価格差は最低10年は乗らないと埋めることはできません。もちろん、ディーゼル氏はそのつもりでしょう。 ■日本仕様との比較・外観
・ハンドル位置
・インパネ
・シート
・エンジンルーム
■インプレッションインプレッションの前にあらかじめお断りしておきますが、慣れない左ハンドルのMT車で、狭い駐車場の中をぐるりと回っただけなので、ディーゼル号の真価を余すことなく伝えられるとは到底思えません。その辺ご承知おきを。 まずはエンジン音。やはりディーゼルエンジン特有のアイドリング時のカラカラ音が聞こえます。音そのものもガソリンエンジンと比べて大きめです。ギアをニュートラルにしたまま、アクセルを踏んでみると、大きめ振動が伝わってきます。ガソリンエンジンの206では感じられないものです。ディーゼルエンジンの欠点といえる部分は「ディーゼル号」にもあるようですね。これはいたしかたなし・・・といったところでしょうか。 クラッチを繋いで動かしてみると、先程のカラカラ音や振動は気にならなくなります。ディーゼルエンジンらしく低回転からトルクがあって運転しやすいです。なによりもペダル位置が適正なので迷うことなくペダルが踏めます。ハンドル位置の違いも、シフトチェンジのときちょっと戸惑う以外は、特に問題ありません。車両感覚もきちんと把握できました。ああ、これなら左ハンドルのクルマを買っても問題ないな。公道を走るとまた違った印象かもしれませんが。 他の人が試乗しているのを見ていると、ディーゼルエンジンにありがちな・・・そしていちばん嫌われている・・・黒煙が出ていないことに気が付きます。これはいいですね。 燃費はだいだい15〜17km/Lくらいとのことです。私の1.4リッターガソリンエンジンのXTの燃費が平均13km/L前後であることを考えるとちょっと物足りない気もします。しかし、軽油とハイオクガソリンの単価の違いを加味すると、やはりディーゼルのほうが経済的です。 私の結論として、「Peugeot 206 XT diesel」を一言でいうなら『普通のディーゼル乗用車』です。もっと広い場所で長い時間「ディーゼル号」を走らせたなら別の評価を下すかもしれませんが、206のボディにディーゼルエンジンを積んでいても、使い勝手は他の206と同じですし、他のディーゼル車と比べて劇的に何かが違っているかと問われれば、そうとは言い切れません。いってみれば、「ディーゼル号」には、私の206にガソリンエンジンが積んであるのと同じくらいあたりまえに、ディーゼルエンジンが積んであるのです。凝った仕掛けも、驚くべきの性能もありませんが、普通に走って普通に使える。「Peugeot 206 XT diesel」はそんなクルマだと感じました。そしてそれがいちばん大事だったりするのです。 ■Peugeot 206 XT diesel is Running !!オフ会で撮影した「ディーゼル号」の走る姿をご覧ください。
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